【特定エリアのユーザーに来店を促す】位置情報を活用したO2Oサービスについて

こんにちは。Webディレクターの小山です。

以前、このブログでガラケーとスマホの違いについて書きましたが

【スマホは携帯電話ではない!?】ガラケーとの決定的な違いとは

手のひらに収まる小さなPCであるスマートフォンの爆発的な普及により人々はインターネットと常時つながっている状態になり、いつでもどこでも様々な情報を受け取ることができるようになりました。

この状況に伴い、顧客をオンラインから実店舗へ誘引するO2O(Online to Offline)と呼ばれるサービスもますます活発化しています。

特に最近では、スマートフォンを起点にユーザーの位置情報を分析して店舗の近くにいる消費者に電子クーポン等を配布し来店を促すO2O施策に注目が集まり、各社が様々な試みを行っています。

スマホユーザーの位置情報を特定する機能とは

NTTドコモと沖縄県、O2Oアプリ活用したバス利用促進キャンペーンを開始

上記のニュースのように特定の地域にいるスマホユーザーにアプローチするには、主に

  • GPSを利用して指定したエリアに出入りするユーザーを識別するジオフェンシング機能
  • 近距離無線技術「Bluetooth」を利用し店舗等に設置された発信機で付近にいるユーザーを識別するビーコンと呼ばれる屋内位置情報サービス

等の機能が使われますが、スマホの位置情報をonにする必要があったり(ジオフェンシング機能)、専用アプリをインストールする必要があるなど(ビーコン)、本格的にビジネスに活用するには、まだ様々な課題があるのが現状です。

ジオフェンシング機能とビーコンの連携によるO2Oサービス

先日この2つの機能を組み合わせたO2Oサービスの実証実験が行われることが発表されました。

ジオフェンシング機能とビーコンの連携によるO2Oサービス  飯能市の食べ歩きグルメイベントで実証実験を実施

参照元 |プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】2014年10月8日

これは国内最大手の地図情報会社「ゼンリン」と屋内位置情報サービスを提供する「タグキャスト」が提携し、10月10日~10月12日に埼玉県飯能市で行われる食べ歩きグルメイベント「はんのう路地グルメ2014」において実施されるO2Oサービスの実証実験なのですが、

iPhoneユーザーを対象にイベント開催エリアに入ってきたユーザーに対してイベント通知から来店の誘導、店舗に来店した参加者への特典配付まで、一連の流れを測定するそうです。

イベント会場など広い範囲の人の出入りは、GPSを利用したジオフェンシング機能を使い、店舗付近、店舗内など狭い範囲では、ビーコン「TAGCAST」を利用しイベント案内や特典などを配布する仕組みとなっています。

ジオフェンシング機能とビーコンの連携によるO2Oサービス  飯能市の食べ歩きグルメイベントで実証実験

具体的な流れとしては、

まずユーザーが飯能駅から半径300m以内のエリアに入ると、「路地グルメ」を開催中のイベント情報をプッシュ通知(ジオフェンシング機能)

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さらに参加店舗の半径50m以内に入ると、イベント参加店舗の案内をプッシュ通知(ジオフェンシング機能)

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ユーザーが店舗に到着すると、ビーコン「TAGCAST」の専用アプリ上で”チェックイン”したことが表示されポイントが付与されます。

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3店舗に”チェックイン”することでイベント主催者から景品をもらうことができます。

ジオフェンシング機能とビーコンの連携によるO2Oサービス  飯能市の食べ歩きグルメイベントで実証実験2

このようにそれぞれの長所と短所を上手く補った形になっています。

特定エリア付近にいるユーザーへのアプローチ法として非常に有効な方法だと思います。

さいごに

今回ご紹介した事例のような位置情報を活用したO2Oサービスは、今後増々加速していくことが予想されます。

このような新しい便利な仕組みを自社のビジネスにどう活用できるかを柔軟に考え実行していくことが今後大きなアドバンテージになると思います。

ちなみに今回ご紹介した屋内位置情報サービス「タグキャスト」では、10月末まで6ヵ月間位置情報提供サービス料が無料になるキャンペーンを実施中です。(先約5,000店)

屋内位置情報サービス「タグキャスト」

屋内位置情報サービス「タグキャスト」

それでは良い週末を!