楽天「Rポイントカード」の提供開始 激化する共通ポイントサービスについて

こんにちは。Webディレクターの小山です。

身内の不幸があり3日ほどお休みをいただいていまして、更新が遅くなりました。

10月1日から楽天が「楽天スーパーポイント」を実店舗で利用可能にする「Rポイントカード」の提供を開始しました。

これまでネットでの利用がメインだった楽天ポイントが実店舗でも利用可能になります。

これにより、先行する共通ポイント「Tポイント」と「Ponta(ポンタ)」を楽天が追撃する形になります。

今回は、「Rポイントカード」を中心に加熱する共通ポイントカードについて取り上げていきたいと思います。

※共通ポイントとは、特定の店舗などで発行される個別のポイントカードと異なり、提携先ならどこへ行ってもポイントが貯まり、提携先で使ったりポイントに応じてサービスや景品と交換できるサービスのことを言います。

ネットで高い知名度を誇る楽天ポイントが実店舗での利用可能に

「Rポイント」カード

まず今回正式リリースされた、「Rポイントカード」についてです。

これまで楽天市場を中心としたネット上での利用が中心だった楽天ポイントが「Rポイントカード」として10月より実店舗での利用が可能になりました。

サークルKサンクスやポプラ、出光興産が展開するガソリンスタンド、大丸松坂屋百貨店など加盟する12社・団体が運営する全国約1万3,300以上の実店舗で使用可能です。

サークルKサンクスやポプラ、出光興産が展開するガソリンスタンド、大丸松坂屋百貨店など加盟する12社・団体が運営する全国約1万3,300以上の実店舗で使用可能

加盟店は、順次拡大中だそうです。現在「Rポイント」カードは、6種類で各加盟店で配布中です。

現在「Rポイント」カードは、6種類で各加盟店で配布中

さらに注目なのが「Rポイントカード」の会員証バーコード表示機能が付いた無料アプリも提供することです。

このアプリを利用することでカード本体を持ち歩くことなくスマートフォンのみで「Rポイントカード」が利用できます。

これは、非常に便利だと思います。

「楽天ポイント」は、ネットにおいて圧倒的な知名度を誇ります。またネット発のサービスがなかなか浸透しないレイトマジョリティ層※を取り込んでいる強みも持っています。

今後、その楽天独自の強みを活かして、先行する「Tポイント」と「Ponta」を追撃できるか注目していきたいと思います。

※参考記事:ネットからマジョリティへの認知にはキャズム(溝)が深すぎるという講義|More Access! More Fun!

日本最大の共通ポイントカード「Tポイント」のアクティブ・ユニーク会員数5,000万人突破

「Rポイントカード」の正式リリース日である10月1日に共通ポイントサービス「Tポイント」のアクティブ会員数が5,000万人を突破した記念したキャンペーンが実施されました。

「Tポイント」のアクティブ・ユニーク会員数5,000万人突破

10月1日限定でTカードを提示、もしくは登録・申請した人のなかから、抽選で5,000人に同日の利用で付与される総ポイントが1,000倍になる内容です。

ちなみに株式会社Tポイント・ジャパンによると10月1日は、Tポイントの誕生日だそうです。意図的かどうかは不明ですが、この日に「Rポイントカード」を正式リリースする楽天、さすがですね(笑)

Tポイントの提携店舗は、リアルとネット合わせて23万店舗以上、会員数5,000万人のうち、1ヵ月間での利用は3,500万人(70%)、1週間では2,000万人(40%)だそうです。

Tポイントの強みは、やはりYahoo! JAPANとの連携です。

2013年7月1日にYahoo!ポイントが、Tポイントに統合されYahoo!ユーザーは、Yahoo!ショッピングなどYahoo!各所でポイントを貯めたり、使うことが可能になりました。

さらに2014年7月1日には、ソフトバンクの携帯電話料金ポイントもTポイントに統合されるなど利用範囲を拡大しています。

参照記事:Tポイントのアクティブ・ユニーク会員数5,000万人突破 – 株式会社 MM総研 

「Ponta」リクルートと共通ポイントを統合、7000万人規模に

「リクルートポイント」と「Pontaポイント」との相互交換サービスを開始

三菱商事の子会社「ロイヤリティマーケティング」が運営しているポイントサービスが「Ponta(ポンタ)」です。

「Ponta」の会員数は、6,531万人、ローソン、DVDレンタルのゲオ、ガソリンスタンドの昭和シェル石油など80社、107ブランドの全国2万3400店舗(9月16日時点)で利用できます。

さらに今年4月に「Ponta」と「リクルート」が来春に共通ポイントを統合することが発表されました。

今後は、じゃらんやホットペッパーなどリクルートのサービス利用で貯まる「リクルートポイント」が「Ponta」として利用できるようになります。

また今回の統合で会員数がリクルートの約2000万人の会員と合わせて7000万人規模になるそうです。

参照記事:「リクルートポイント」と「Pontaポイント」との相互交換サービスを開始 産経ニュース 2014年4月30日

さいごに

「Tポイント」と「Ponta」の2大共通ポイントサービスに「楽天」が参戦し競争がますます激化してきました。

2015年には消費税が10%になると言われていることもあり、共通ポイントサービスも今後も需要の高まりが予想されます。

ネットサービスとリアル店舗をつなぐ共通ポイントサービス、これからも注目していきたいと思います。

参考記事:楽天経済圏が「Rポイント」で挑むリアル展開 | 東洋経済オンライン 2014年10月03日